4★ 当て屋の椿 3巻25・26話【富くじ七不思議・掏り替えられた噂編 2】★ネタバレ・感想/川下寛次
4★当て屋の椿/3巻25・26話/感想・あらすじ・ネタバレ/川下寛次/ヤングアニマル
●ネタバレ・あらすじ●
「月夜に富籤を持つ者は死ぬ」
その呪い通り、富籤を持っていた男がものすごい刀傷で殺害されると、ただ噂を面白がっていた世間もさすがに様子を一変。
だけど椿の長屋の浪人:柳さんは魚河岸で魚を捌きまくって返り血を浴びまくりで、刀持ちだと言うのに・・・と町民からその在りように疑問を呈されています。
とは言え浪人仲間の石蕗(つわぶき)は柳に同情的で、彼も家に臥せっている妻がいるから、色々と大変みたい。
そしてこの二人が椿たちのたまり場であるめし屋へと向かったのだけれど、そこから花菱さんなる「ワケあり美女」が出てくると、2人はそれぞれの「反応」を示します。
かたや、その頃椿もめし屋に到着し、神棚に飾ってあった富籤が無い事にビックリ。
でも椿は誰がその富籤を持ち出したのか、すぐ判ったみたい。
なのに犯人が誰だか分らない鳳仙は、噂を流布した椿が「そうと判れば 早く見つけないと 一人で富籤を持ってるのはよくないよ
妙な噂も広がってるしね」と言っているのに違和感を感じたのもあって、反発してしまいます。
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ところが椿は「私が作った七つ目は ”富籤を買うと大切な人を見失う”」であって、「死ぬ」ではなかった・・・とキッパリ。
かくして「より凶力な言霊で 書き替えられた七不思議」に、椿は「背中をなぞられた様な嫌な感じ」を覚えます。
そしてまさにその頃、「富籤を持っていた人間」は噂を書きかえた側の悪党に、今まさに..殺..されようとしているところ。。
悪党は着物を少しずつビリビリに破き、その豊.満な胸.元に富籤のが無いか確かめるように、柔肌を露わにしはじめます。
だけどその頃富籤は、全然違う、、、、、、「恐ろしい場所」へと埋もれていってしまい・・・・・・・・・・・・・!?
●感想●
ストッキングをビリビリに破いて行くかのような着物の裂かれ方・剥かれ方は生々しくもエ〇かったし、富籤の在り処・・・は超コメディ(???)展開だったけども。。。w
連載時、1巡目でこの話を読んだときはよく意味が解らなかったものの、この「悪党」の裏にいる「真犯人」は、、がっつり椿の関係者「だった」男・・・なのよねえ。。
今後、かなりなキーマンとなって物語に深くかかわってくるので、要注意です。
それでもってこの男の真の目的は、100%の激情とかじゃなくて・・・さらっと・淡々とした金目当て・愉快そうに悪事をする性質だから・椿の周囲で災いのタネを撒きたいから・・・???
(のちの「強盗」の時も、妙なこじつけ・強引な理屈なのに、本人納得してたし・・・。。
椿の理屈は理論がちゃんとしてるものの、この真犯人の理屈は結構な確率で半分の衝撃と半分の疑問が残るわ。。
・・・その後の言動とか色々考えても、この真犯人って、、なんか表現しにくい性格なのよねえ。。)
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ものすごいヒャッハーな感じで悪事に及ぶわけでもなく、だけど真顔過ぎてロボットみたいに人を殺めるでもなく、椿に定型パターンのような「怨恨」があるわけでもないみたいだし、
裏切りを許さない!自由にしておくわけにはいかない!とかでも無さそうだし。
イメージで一番近いのは、一般的によく流通しているタロットカードで言うと、「死神」の・・・骸骨が大きな釜を持ってて、その顔面には血肉が無くて表情など無いはずなのに、なぜかうっすら笑っているように見える・・・みたいな感じかなあ。
なーんかこの子、独特なのよねえ・・・。
個人的にはあれだけ色々に関わっておきながら、「全ては因果の流れの中に」の一言で片づけおったw、ベルセルクのボイドにちょっとだけ通じるものがあるような(笑)。
(ちょうど、彼も骸骨ね・・・)
・・・なにか世間で重大な傷害・殺傷事件などが起きた時に、普通の人間は「動機」を探りたがるけれど、やらかす側ってこの程度の温度でしかないのかもな・・・としみじみ。。
ただ自分の不幸に相手を巻き込みたいとかそう言う感じもないし、巨悪に向かっていく感じもないし、でもおそらく何も気づいていないであろう椿の周囲を、
悦に入りながら漂ってる気もするし。。やっぱり、スタンスが一般人レベルじゃないような。。
・・・にしても、、手が込んでるなあ。。
かたや、「悪党」はわかりやすい・一般的な動機・・・それこそ「金目当て」に引き受けたみたいけど、末路が・・・これまた・・・だったし。。
真犯人は、フィクサー気分なのかなあ。。
自分は駒を支配している側で、支配されている側じゃない。
ただ支配するのに躍起になってる感はなくて、痛みとか共感とか執着とかが元々薄い・・・のかなあ。
「知ってるかい?先生 夢ってのは初中終(しょっちゅう)考えている事とか 霞みかけた記憶を呼び起こす為に見せたりするんだってさ
・・・・・・この世に時間が解決するなんて事は・・・ 無いんだよ」
椿はそんな意味深な発言を鳳仙にしていたものの、その「全貌」が明らかになるのは。この男との関わりの謎が明かされるのは、いつなんだろう。
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退屈しのぎ・・・と言うよりは、生まれ持った性質とか・生業かのように見えるのよねえ。。
(菖蒲の笑える毒性(まだ幼いのに冒頭の鳳仙への毒吐き具合なんか、川下先生は「殺め」=「菖蒲」で名前つけたのかな、とか思ってしまったw)とはレベルが違うと言うか、超越してる・・・。
ただ、一人だけで君臨してる絶対的な神感も、無いのよねえ。。。(謎
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