当て屋の椿 7巻55~59話【盗人草/死者が動き・殺す町】★ネタバレ・感想/川下寛次
1★当て屋の椿/7巻55~59話【盗人草/死者が動き・殺.す町】/感想・あらすじ・ネタバレ/川下寛次/ヤングアニマル
「盗人草」は、7巻55話~59話まで。7巻には「海処の情け」の章61~63話も収録されています。
●55~59話 感想●
6巻に引き続き綴られた盗人草の章は、一応の「解決」をみて・・・。
死者が殺..人を犯す「からくり」は明かされ、それに至る「動機」もつまびらかにされたものの・・・。
今話は果たして、誰を悪として憎めばいいか・・・なんだか複雑。。
あちらこちらで歪みが発生していて、それがめぐりめぐって歪みが共鳴・肥大していってるし・・・。
当て屋の椿は毎章中々に衝撃展開があるから覚悟しながら読んでいるのだけれど、それでも毎回斜め上に上回るところがなんともはや。。
それに・・・祖父・父・孫の三代の男と「近親相○」させられるって、、一体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。。
そして桔梗の章は「悪党」を純粋に憎んだし・嫌悪感を感じたけれど、なんか「盗人草」の章を読んでいたら 現代の世界でだってこうやって女性の性が軽んじられて同じように踏み躙られてる国って意外と多いんだよな・・・と寒気がしたりも。。
桔梗の章はジョーズが泳いでいる人を一方的に喰らうような圧倒的な「蹂躙」と「別次元の世界への嫌悪感」があったものの、この盗人草の章はある意味もっと生々しいと言うか・・・。。
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こういう少女の性を蹂躙する展開を「気持ち悪い」・「おぞましい」と一言で斬り捨てて本を閉じることは簡単だけれど、実は世界でこうやって性を搾取され心が死んでしまう子たちが沢山いる・
地球と言う物質の上で、その世界と確かにつながっているんだと実感すると、ただの否定だけではこの世界を無かった事にできない気がしてしまう。。。
それに、人間ショッキングな事が起きると、擦りガラスの向こう側からこの世界を見るかのように、現実感を失ってしまうらしいけど・・・。
なんかこの作品に登場するキャラって数人そう言う描写があって、自分の存在の「なくしかた」が妙にリアルで、、そしてそう言うシーンがハリウッド映画みたいに大げさな演出では無い・
ほんとうにエアポケットにすっと入ってしまったかのような、そんな「普通」な・・・だけど「根こそぎの」「喪失」なところに、話の重みがあるかなあ。。
単純なエ〇グ〇漫画にならない、謎・理屈・背景プラス・・・これだけ大それた事件が次々起こるのだから、他の漫画だとそれなりにもっと「非日常的な力み」みたいなものが溢れててもおかしくないんだけど、
この漫画ってそう言う根元からの喪失と・それでも織り成す日常がエネルギッシュ過ぎず混在してるのよね。。
何かドーンと起きた時の描写も巧みだけれど、その後それが一旦日常から消えたかのようになりつつも根を残している心理描写も、何気にとても印象的な気がします。。
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ただ、、桔梗・・・・・・・・・・・・!!(涙
やっぱり、そうなのか・・・。
それなのに、、読んでいて、その悲しみが言えぬうちに・・・衝撃的なシーンがまたしても。。
垂れ衣の女の「ひとり」、「イノ」の、「明かされた顔」には・・・・・・・・・・・・・・・・・。。
顔の中央から端まで、ものの見事に「×」の「醜い傷跡」がくっきりと・・・!!
よくヤクザ漫画や冒険ファンタジー漫画で、頬に「メ」印の傷跡がある男が登場するけど、、あんな次元じゃない・・・!!
しかもその傷跡は、太く、深く、一体どこをどうすればこんなほど酷くなれるのか、不思議なほど。。
イノ・・・明かされた過去だけでも、それなりに重いものがあったのに、、それ以外にもまだ何か「ある」のか・・・。。。
鳳仙・椿の過去にもなにやらあるっぽいのにそこにイノの過去まで加わって、、今後一体どうなってしまうのか、全く予測がつきません。。(白旗)
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も~~~。前回と言い・今回と言い、最後の最後で、ぶっこんでくるよなあ(悲鳴)。。